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横歩 相横歩定跡の整理その1

今回の課題局面は下図です。
相横歩の出だしで,4六角と打ったところです。ここは▲5五角も考えられますが、▲4六角のほうが勝るのは周知の通りです(▲5五角とすぐに打つと,▽2八歩がある)。
ここで最近多い後手の応手が,2七角という手があります。この手は,定跡書ではあまり見掛けたことがなくて,実戦で何度か指されて困っていたところです。一応,北島本に少し記載があるらしくて,結論は先手有利なのですが,実際には難解です。

【図1:相横歩定跡の出だし,▲4六角】
2011-11-01b.jpg


【図2:現在の課題局面】
2011-11-01c.jpg

24図で考えられる手として,▲3八銀,▲4八金,▲8二歩,▲9一角成,▲7九金等が挙げられるかと思います。
すべてについて一度に網羅するのは大変なので,知り合いの五段が昨日指していた将棋から考察をしてみます。

24図で先手が指した手は▲7九金でした。
▽6九飛や▽8五飛等を消している堅実な一手といえます。

実戦は,そこから3八歩と一直線の攻め合いに突入しましたが,先手がうまく寄せきりました。
ここでは,▲7九金に対して後手が▽8二歩と言ったん自陣に手を戻した場合について考えます。これは激指先生が推奨していた手です。


はて…ここで一つの疑問が生じました。
23図で仮に▽8二歩と受けるのは損で,先手有利になるといわれています。
その順は,23図以下,▽8二歩▲8三歩▽7二金▲8二歩成▽同銀▲8三歩(角を切る位置を変える手筋)▽7三銀▲同角成▽同桂▲8二歩成(飛車を打つ位置を変える手筋)▽同金▲7一飛▽6一飛▲8三歩となって図3
飛車は取られてもと金が大きく,後手の飛車も捕まっているためこれは先手有利といえそうです。羽生の頭脳に載っている変化です。
(追記:以下▽7一飛▲8二歩成▽6五桂と攻め合う順が有力のようで、まだまだ難解のようです)

【図3:24手目▽8二歩以下の変化。先手有利】
2011-11-01a.jpg


では…▽2七角と▲7九金の交換をしたあとに8二歩と受けるとどうなるのでしょうか?同じように先手有利になるでしょうか。

同じように進めて7一飛と打ちおろした際に,先ほどは6一飛と合い駒をしました。それは香を拾われないためです。ですが,▽2七角と▲7九金の交換をした場合には6一飛と合い駒をせずに6二玉と逆に飛車を取りに来る手があるようです。

【図4:強手!!!6二玉】
2011-11-01e.jpg

これでは9一の香車が取れてしまうので,駒得+竜でやっぱり先手有利じゃないかと思われるかもしれません。

が…ここで2七角とセットしてた効果が発動するのです。
それが、▽4九角成の王手。ここで金を入手することができるのが2七角の最大のメリットです。

そうすると必然的に図5に至ります。

【図5:▽8一金打で竜が逮捕】
2011-11-01f.jpg

図5以下先手はやむなく同竜と金を取るしかありませんが,飛車がない攻めなのでなかなか攻めきるのは容易ではなく,やや後手有利と見るのが自然です。


ちょっとの違いで優劣に違いが出るのが恐ろしいところです。


▲7九金の可否については今後検討を重ねていくつもりですが,▽8二歩と受けられて従来の攻め筋が利かないとなると先手はまた再考に迫られるわけですね。


ご意見お待ちしてます。
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